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社員体験記

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第44回:Aさん 設計経験11年

2016.03.10

◆ 航空整備士になりたかった
小さい頃から飛行機が好きで、高校の頃から航空整備士になりたいと思った。
先生に相談したが、特に航空○○といった特殊な学校に進学する必要もなく、普通の工業系でも問題ないとのことで、大学は機械工学科で材料力学関係を中心に学ぶ。
就職のとき航空整備士は人気があって倍率が異常に高く、夢は叶わなかった。

◆ アルパインに入社して半導体装置メーカに派遣
アルパインに入社して最初の仕事は、半導体装置メーカに派遣されて半導体露光装置を設計すること。
全く新仕様の開発用試作装置で、光源にUV線を用い、真空環境の中で動作するもの。
開発途中でいろいろ問題が出るが、機構が新しいので前例もなく、すべて自分で解決しなければならない苦しさがあった。
これは逆に設計の試練を味わうことができ、苦しい中でも楽しく感じることでもあった。
この装置には7年ほど携わり、その後は2年間ほど量産機の開発をお手伝いした。
アルパインに戻った現在は、別メーカの半導体成膜装置の設計にかかわっている。

◆ 初めて学ぶことが多く、驚きの連続
設計経験がない状況で初めて設計するので、知らないことばかりだった。
SUS材料にSUSねじを使用しているので、同種材料且つ脱脂洗浄されているため、ねじが噛みやすく、取れなくなることもしばしば。
また、ベローズの収縮調整するダンパを入れ忘れて真空引きをした際、思い切り縮まり、本体に変形を生じてしまうこともあった。
でも、何といっても真空技術の難しさが一番の難敵。
熱がこもりやすく、輻射熱でミクロンオーダの変形が生じて原因究明が必要になったりした。

◆ 簡単なギヤをつないだ機構でも、動いた時は感動
初めて設計したものが動いた時の感動は誰もが経験していると思う。
設計も初めてで、ましてギヤの設計などしたことがないのに、複数のギヤを組合せてレンズを回転する機構を設計して動いた時は、“おおっ!”と心の中で感嘆した。
単純な機構でも思い通りに動くと不思議に感じるものだ。

◆ 座右の銘 : 仕事は人とするもの
派遣先での上司の何気ない一言であるが、非常に印象に残る言葉がある。
それは、「仕事の内容よりも、この人とは仕事したくないと思うこともあるだろう。たいへんな仕事でも、この人とならやると思われるような人間になりたい。」というもの。
以降、心にしっかり焼き付けて、こんな理想の人間像を目指したいと思っている。

◆ 今後の目標
いろいろな機械の構造を学び、設計に必要な知識を身につけたい。
また、それを活用して解析との融合をはかって効果を出していきたい。