社員体験記
第20回 : Kさん 設計経験7年
機械・プラント製図 技能検定 2級
◆ 機械が面白く製図の授業が好きだった
小さい頃から電車などの動く機械が好きで、おもちゃや自転車などを分解して構造や機構を調べたりするのが好きだった。
そこで大学は機械工学に進み、そこでは製図の授業が一番楽しかった。
その頃から将来は設計・製図の仕事に就きたいと考えていた。
◆ 設計・CADに憧れてアルパインに入社
アルパイン設計に入社したのはCADを使った設計に魅力を感じたため。
他の大きな会社では設計を希望しても配属されるとも限らないし、ここでは確実に自分の好きな設計関係の仕事ができると感じた。
入社してからは毎日、設計・製図との戦いである。
◆ ボトリング関係の一連の装置開発を経験
リンサー(洗浄)、フィラー(充填)、キャッパーなどのボトリング装置、およびそれを囲むチャンバー(無菌室)、それに付随する配管ユニット、さらに製品を搬送するコンベアなど、ボトリング設備関係の一連の装置開発を経験。
それも各々仕様が異なる複数機種を開発してきた。
複雑なカム機構やリンク機構を採用している装置が多く、図面も大きく、高価な部品も多いことから設計には神経を使うし、図面枚数が多くて短納期であることから毎回苦労している。
設計も最後は領域の取り合いになることが多いが、一連の装置を経験していることからいろいろな提案ができて、それが自分の強みと思っている。
その他では、自動車のマフラーの溶接治具や半導体露光装置の開発なども担当。
それぞれに難しさがあり、溶接治具では曲がったマフラーの立体配置や自動クランプ機構、半導体露光装置では素材も違い、部品精度も一段と高いため寸法公差や形状公差・表面粗さ指示も桁違いに厳しいので大きな戸惑いがあった。
◆ 製品も参考図面と同じと思い込んで失敗
大きな失敗は、キャッパーのチャンバー扉の開き方向を間違えたこと。
依頼元と打合せはしたもののほとんどお任せ状態であり、その時いただいた参考図面が製品と逆方向に回転するものであったが、製品もその参考図と同じと思い込んで扉の開く方向を設計したところ逆だったというもの。
よくチェックすれば分かることだが、忙しさのあまりチェックが疎かになったことに原因がある。
ミスが判明したのは部品ができてしまった後なので、再製作となってしまった。
その他、風車開発では羽がクランプ箇所から折れてしまったことがある。
当然補強は入っており、風力に応じて羽の角度も変えられるようになっているが、予想以上に風圧が働いたもの。
軽量化のため限界ぎりぎりでの設計であり、マージン不足といえる。
◆ 感謝の言葉に救われる
短納期の仕事で苦労して完成し納品した後、お客様から「助かりました」と感謝されるとうれしいし、また頑張ろうという気持ちになる。
”自分でも役立つ”という喜びを感じるときである。
◆ 設計知識を広げ、アイデア提供できるようになること
これまでは参考図面ありきの開発であったが、これからは設計の知識を増やし、購入品の選定やアイデア提供ができる設計者になることを目指したい。