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社員体験記

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第13回 : Y さん 設計経験19年

2014.09.10

機械・プラント製図 技能検定 1級

◆ 電子工学専攻が機械設計に!
大学のときは電子工学を専攻していたが、最初に勤めた会社で設計課に配属され、機械設計を行うことになる。
奇しくも大学の電子工学でも機械図面は書いていたのでそれほど抵抗はなかった。
寧ろ、電子は目に見えないが、機械は目に見えるので、その方が良いかと思ったくらい。
入社当初は3ヶ月ほど現場で機械加工や組み立てを行い、機械の感触を掴んでから設計に入る。
設計は最初からCADで、手書きの経験はないので手書き図面は下手である。
設計に必要な図面の知識やJISの知識などは、設計をしながら学んだ。

◆ 加工や組み立て現場があることで勉強できた
最初の会社は減速機などを設計する会社で、歯車設計やハウジングの設計を経験。
歯車設計では仕様を満足するか否か、歯の強度も計算した。
おかげで歯車に関しては詳しくなった。
その後、産業機械を設計・開発する会社に移り、製麺機械(圧延機、ゆで麺装置など)の設計も経験。
大きな装置で、自動で製麺してゆでて水洗し、最後は袋に封入までする装置。
時々試運転があり、その時は作った麺の試食会が開かれるなど楽しいこともあった。
何より一番よかったのは加工や組み立て現場が近くにあることで、ものを見ることで勉強になった。
自分が設計したものがどのように作られ組み立てられるか、すべて見ることができた。
ただ、日中は現場に呼ばれ、設計するのは電話が鳴らない定時以降ということが多く、自ずと残業も多かった。
その会社までは通勤に時間がかかるため、通勤時間が半分ほどで済むアルパイン設計に転社。

◆ 減速比を間違える
失敗では、減速機を設計しているときに医療で使う首の牽引機の減速比を間違えて、予定より速いスピードで牽引してしまった。
減速機のウォームの歯数を間違えたことによるが、試作の段階だったので直ぐに対策できた。
そのほか苦労したのは、エレベータに使用するウォーム減速機での振動対策。
進み角が大きいと振動が出やすく、潤滑油で逃れたこともある。

◆ 深夜残業が続いたときはつらかった
搬送装置を設計しているとき、仕事量が多くて納期に間に合わないような状態になり、深夜残業(0時以降)が1週間以上にわたって連続したときは体がきつかった。
当時はどの企業でもあったことだが、やはり健康維持のためには現在の残業規制のような制度が良いと感じる。

◆ 若手に立体認識の力をつけること
いろいろな装置の設計図を見ていると、「こんな風に設計するのか!」と感心することがある。
今後は、これまで経験した装置以外にも、いろいろな装置の設計がしてみたい。
また、若手の育成も重要と考えている。
図面上は組み立ったように描かれているが、組み立て手順を考えると不可能という図面がある。
「図が描ければそれでOK」という感覚があるので、その意識改革が必要と感じる。
それと、最近は3D図面に慣れているためか、2D図面から立体を想像することができなくなっている傾向があるように思う。
立体認識の力をつける必要があると感じる。

◆ 座右の銘 : 「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、・・・」
何事もやってみなくちゃ分からないが、成ると思ってやることが大切。