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社員体験記

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第11回 : E さん 設計経験24年

2014.08.10

◆ 設計の方が“やりがい”がありそうで!
最初は制御盤を設計製造する会社で、板金関係の曲げ加工などを担当していたが、設計の方が楽しそうでやりがいがあると感じて、思い切って設計の派遣会社に転社。
その派遣会社では何も教えてくれなくて、いきなり客先に派遣される。
派遣先の会社は各種包装装置を設計・製造している会社で、ここから設計方法などいろいろ学んだ。

◆ 各種包装装置や搬送装置などの設計を経験
包装装置では、いろいろなものの袋詰め装置を開発。
お菓子、カップラーメン、ソーセージ、豆腐、・・・.。
それぞれに難しさがあったが、中でも難しかったのが“わさび”の袋詰め。
少し厚めの特殊シートで滑りやすく、位置決めがなかなかうまくいかなくて苦労した。
そのほか苦労したことは静電気の発生で、シートを搬送するときに巻きついたりして正規の平らな形にならない。
イオナイザなどで対策して漸く搬送することができた。
また、充填機では袋詰めの際に粉の舞い上がりがあり、充填速度を調整しながら対応。

◆ カムの設計を学ぶ
当時の装置は、一連の動作をすべてカムで制御していた。
カムの設計で最も大切なことは、タイミングチャートを作成すること。
各ユニットの干渉やカムに負荷をかけないように割付角やカム曲線の選定など、多くのノウハウを学ぶことができた。
カムの設計はプログラミング化されていて、必要な数値を入れるとカムのプロフィールが作れるように自動化されていた。
入力数値を間違えてカム製作に失敗したこともあった。
苦い思い出である。
カムは間違いなく一定動作をするので安心ではあるが、動作の変更ができないのが欠点。
サーボモータが現れてからは徐々に使われることが少なくなってきた。

◆ うっかりミスが大きな損失につながることを実感
これまでで一番大きなミスは、トラックの設計の時に車本体と荷台の寸法指定を間違えたこと。
番号を間違えたために、車体よりも大きな荷台ができてしまい大損害となるところだったが、幸いにも別件でその荷台を流用することができたので損失を免れることができた。
冷や汗ものだった。
その他、CADの設計では大きさの感覚が狂い、大きなカバーを一体型で設計してしまい持ち上げられなかったことや、減速機の枠番を間違えて手配してしまったことなど、うっかりミスでも大きな損失につながることを経験している。

◆ 人間関係が大切!
ビジネスでは“納期”は絶対である。
納期を守るために出図に追われ、徹夜したことは何回も。
このとき、仲間と協力して対応したが、目標に向かって一致団結して協力し合うとすごい仕事ができると感じたものだ。
そのほか、緊急対応で部品製作が必要な時など、あらかじめ工場に連絡を入れて準備してもらったりしたが、このような時にも工場に協力していただけるように日頃から人間関係を構築しておくことが大切だと感じている。

◆ 如何に技術を高め、効率を向上するか
今後の業務の進め方という点では、昨今の厳しい環境の中で、如何にして効率を上げるか?
また、うまい時間の使い方(残業時間を含めて)を考えながら行動して行く必要があると考えている。
また、若手の技術者としての意識や技術の向上についても、日頃から意識して指導する必要があると考えている。

◆ 座右の銘 : 「来るものは拒まず、去るものは追わず」
自分の生き方そのもののように思っている。
但し、“会社を辞める時に引き止めもしない”というような冷たい考えではない。