社員体験記
第8回 : H さん 設計経験18年
◆ 他の職業に憧れたこともあったが・・・
大学は機械科卒業で、実はやりたい職業があったが事情が許さず、あきらめて機械設計の道に進むことになる。
最初に入ったのは通信機器の設備を設計する会社で、そこでは電話の保安器関連の設計を担当する。
どちらかといえば電気系の会社なので、メカメカしい設計ではなかった。
◆ 派遣先で設計レベルの違いを感じる
アルパインに入ってからは、ボトリングのキャッパー や半導体の露光装置の設計を担当。
特に露光装置の設計では9年間に渡って請負や派遣社員としてメーカ内部で働き、メーカの設計者と同じ環境で働いたのでいろいろ勉強になることがあった。
設計の考え方も物理の原則に基づいた設計思想がベースにあり、温度変化1/100℃は大きいという高精度を要求されるなど、レベルの違いをつくづく感じさせられた。
特にリーダークラス以上の設計者のレベルの高さには目を見張るものがあった。
それもこのような仕事をしない限り知り得ない貴重な体験であり、ベテラン設計者の姿は自分の目標とする姿としてイメージしている。
◆ 組立て性重視が仇に!
失敗事例では、半導体加工装置のあるユニットで、組み立て性を重んじるばかりに公差の関係で機能的な影響を与えてしまったこと。
具体的にはベアリング゙のはめあいの問題で、通常はしまりばめで使う所を組み立て性を考慮してすきまばめにしたところ、振れが大きくなって耐久性に影響が出てしまった。
設計チーム全体が組み立て性を重視する風潮にあり、自分もそれに流されて設計してしまったが、なぜそのような設計になっているのかをよく理解して設計しないと痛い目に合うということをつくづく思い知らされた。
◆ 設計で今でも腑に落ちないことが・・・
6軸移動装置の詳細設計を行ったが、そこでの耐久性試験の結果に納得できていない。
耐久性試験は時間が掛かり、結果は見えるものの、なぜそうなるのかの原因が特定できないことがある。
今でも何でだろうと、モヤモヤと心の片隅に引っ掛かっていることがある。
◆ いろいろ動きのある装置を設計したい
現在も同様に半導体関係の装置設計を行っている。
前回は露光装置であったが、今回は成膜装置で、一段階前の工程の装置であり、不思議な縁を感じる。
今後の希望としては、できればいろいろな動きのある装置を設計してみたい。
◆ 座右の銘 : 「Easy Come, Easy Go」
本来の意味は「簡単に手に入るものは簡単に失う」ということらしいが、自分の中では「気楽に行こう」という感じで捉えている。
くよくよせず前向きに進みたい。