スタッフコラム

 ワラーチを作る。



  昨今、陸上長距離界ではご存じの通りカーボンプレート入りの厚底シューズが席巻していますが、数年前はベアフットランニング(裸足ラン)も話題になったこともありました。
コロナ禍の中、全国でランニング大会が姿を消す中、ランニングシューズを買い替える前に足元を見直そうということで裸足ランに取り組むべくワラーチ製作に取り掛かりました。


 ワラーチって?
 メキシコの先住民族タラウマラ族が使用している、古タイヤをソールに加工して紐で結ぶだけのシンプルなサンダルです。
この民族(通称ララムリ)は、このサンダルで長距離のトレイルを考えられないスピードで走ることで知られるようになりました。
また、作り方もネットで様々なものが紹介されていることもあり気軽に作ってみることにしました。


ワラーチ作成!
日本では古タイヤから作ることが難しいので定番のビブラムシート(厚さ7mm程の靴底用ゴム板)をネットで購入、シューレースと組み合わせることとします。

  
 ビブラムシート

 1)足形
   まず、自分の足形を採ります。A4の紙を置いて足を乗せ鉛筆でなぞって出来上がり。左右別々で型取りします。
   このとき紐を通す穴開けの位置を決めます。
  
 足型

 2)ソールづくり
   採った足型に合わせてビブラムシートを裁断。
   ポンチで穴あけしますがビブラムシートの強度を考慮して端から10mmほど内側に穴あけします。

 3)紐通し
   これもネットを参考に何パターンか試してみましたが今は写真の方法で落ち着いています。
  
 最近の状態

 4)追加で
   気分的に足触りがよくなりそうなウェットスーツ用のゴムシートがホームセンターで売っていたので穴あけ前に接着剤で貼り付けました。




ワラーチでトレラン ワラーチを履くと見た目はかなりワイルドです。ワイルドといえば、この自作ワラーチでトレランしてみました。
以前から行ってみたかった加賀禅定道で白山目指し、いけるところまでと決めてAM8:00スタート。
  
 加賀禅定道登山口

一里野温泉から岩間温泉に向かう途中の登山口は標高700m程で真夏とはいえやはり涼しくて気持ちがいい。
加賀禅定道は白山登山のメインルートと違って登山者がかなり少ないため、遭難しないよう十分注意して入山。(もちろん登山届投函済み)
途中、檜新宮を通り奥長倉避難小屋に到着。標高1770mmとおよそ1000m上がってきてAM11:30となりここで下山とします。
PM3:00下山。途中猪に吠えられることもありながらもワラーチでの初トレランでした。
  
 檜新宮

 
   
 奥長倉避難小屋

すでに自作ワラーチでロードを何度か走っているので気持ちよさはわかっていたがトレイルとなるとより自然と一体化するような感覚になります。
トレイルとなるとロードと違い石、枝、木の根が容赦なく足裏に衝撃として伝わります。
特に下りは重力も効いて歩くのもつらい状況もあり無理せず下山して正解でした。
また、枝が刺さったり石を蹴ったりと剥き出しの皮膚にとって厳しい状況ですが以外に問題ありませんでした。

こんな調子でワラーチを作ってからは、外を走るときはランニングシューズを履かなくなりワラーチで走っています。
問題はシューズが補ってくれた機能が全く無くなりしょっちゅう肉離れになりました。
ただ、ワラーチで走ることによって足本来の機能を目覚めさせる効果があるのではないかと勝手に思い込みしばらくワラーチで走ろうと思います。
ちなみにトレラン用のサンダルも購入したのでワラーチでランニングを続けてみようと思います。
  
 ワラーチでトレラン中

追記
私が入山したのは8月の盆休みでしたがこの年の10月に加賀禅定道より岩間温泉側の楽々新道でトレラン練習に入山した方が滑落事故で命を落とされました。
その方のご冥福をお祈りするとともに自らも安全登山の意識と技術向上に努めたいと思います。



---Y.T ---








記事一覧に戻る